多結晶シリコンのµ-PCDキャリア・ライフタイム
キャリア・ライフタイムマッピングに基づくマイクロ波フォトコンダクタンス減衰(µ-PCD)法
太陽電池アプリケーションは、シリコン原料の電気品質特性評価に使用されバルクSi材料の評価にも適用されています。
µ-PCD測定が材料製造中に果たす主な役割の1つが、
シリコンブリックの上部と下部の特に汚染(コンタミネーション)の激しいエッジを明確に定めることです。
高品質の中間部の品質管理の重要性とは?
たとえば、高性能多結晶(HPM)シリコンの製造などで高まっています。
したがって、この目的のためには確実で十分に理解されているバルクライフタイム特性評価法が必要です。
従来のµ-PCD構成(904nm励起レーザーを使用)では
「危険ゾーン」の再結合ライフタイムに関する適切な情報は提供できますが、
中間ゾーンですと、バルクライフタイムは数百マイクロ秒である可能性に対し、測定できる減衰は約10µsまで制限されてしまいます。
検出可能な「有効ライフタイム」は、
µ-PCD測定中に過剰キャリア生成に使用するレーザー光源の特性を変えることで大幅に増加可能であり、
アプリケーション向けに最適なµ-PCD構成としてシミュレーションと実験結果に基づき、以下が推奨されます。
- ・1064nmの短パルスレーザー
- ・標準のµ-PCDアンテナ
この構成のメリット:
- ・WT-2000ファミリーレーザーをアップグレードすることにより、多結晶シリコンインゴットの特性評価を向上できます。
- ・Siブリック全体で比較的安定した注入レベルを実現し、分析が簡易になります。
励起レーザー特性が注入レベルに与える影響を以下の例に示します。
短パルスレーザーを用いると、Siブリック全体で比較的安定した注入レベルを実現できます。
結果の分析が簡易になります。
特徴
- ・短パルスレーザーにより、測定可能なライフタイムを増加
- ・バルク中のあらゆる欠陥に対する感度が向上
- ・測定中に注入レベルを調査可能
- ・測定の有効注入レベルの安定化
WT
WT製品シリーズは、
多数の異なる半導体材料特性評価を実行できる強力な測定プラットフォームです。
ベースシステムには・電源・コンピュータ・オペレーティングソフト・XY測定ステージなど、
特性評価を実行するために必要な間接機能がすべて含まれています。
WT-2000は通常、マップを作成するために使用され、マップ上でウェハーがプログラム可能なラスターでスキャンされます。
各システムは、ユーザーの要件に応じて、処理機能や測定機能を追加して構成されます。