単結晶シリコンのE-PCDキャリア・ライフタイム
太陽電池分野では、ますます効率の高い太陽電池の製造へとシフトしている中、高ライフタイムで高品質のシリコンウェハーが今までより多く必要となっています。結晶成長プロセスの歩留を高めることを目的として、CCzなどの新しい結晶成長法が開発されました。最適なインゴット引き上げ速度を見つけることが、沈殿物の形成を回避するため、そして点欠陥密度を許容限界以下に保つために不可欠です。成長手順では様々な障害が発生する可能性があることから、インゴット品質の迅速な管理が重要です。
キャリア・ライフタイムが長く高純度の単結晶サンプルの品質をウェハーレベルで管理することは、(検査ラインでの)表面パッシベーションなしには非常に困難です。このため、インゴットレベルでのキャリア・ライフタイムの特性評価が極めて重要になります。
そこでセミラボでは、インゴットまたは厚い単結晶シリコン小片の結晶品質を管理できる、単純ながらも確実かつ工業的に適用可能な測定法を開発しました。
単結晶シリコン分野のキャリア・ライフタイム特性評価には、
フォトコンダクタンス減衰(PCD)現象ベースの方法が広く使用されています。
従来のµ-PCD構成は、これらのサンプルの測定を最適化するよう変更されました。
e-PCD設定は、980nm CWレーザーと、渦電流フォトコンダクタンスセンサーとで構成されます。
この構成により、深いキャリアプロファイルと深部までの感知が実現します。
このシステムでは、インゴットに沿ったラインスキャンを記録できます。
キャリアの拡散長が長い場合、記録される過渡現象の形状は、
表面の再結合とバルク状態に向けてのキャリアの連続的な内拡散により、指数関数的になりません。
この結果、記録されたPCD過渡現象の適切な評価が難しくなる場合があります。
セミラボのe-PCD法の独自機能は、過渡評価ルーチンです。
他の手法は各種の物理モデルや材料パラメータの入力に基づいて複雑な計算を行う代わりに、
e-PCDアルゴリズムは、数学・現象学的な過渡曲線フィッティング法に基づいています。
この手法では、パラメータなしでサンプルのバルクライフタイムを確実かつ再現可能な方法で決定できます。
特徴
- ・バルク少数キャリア測定
- ・励起光の深部浸透とPCDによるE-M界の感知
- ・優れた再現性
- ・材料パラメータが不要な独自の評価法
- ・バルクライフタイムマッピング
WT
WT製品シリーズは、
多数の異なる半導体材料特性評価を実行できる強力な測定プラットフォームです。
ベースシステムには・電源・コンピュータ・オペレーティングソフト・XY測定ステージなど、
特性評価を実行するために必要な間接機能がすべて含まれています。
WT-2000は通常、マップを作成するために使用され、マップ上でウェハーがプログラム可能なラスターでスキャンされます。
各システムは、ユーザーの要件に応じて、処理機能や測定機能を追加して構成されます。