少数キャリア拡散長測定 (SPV)

 

Semilab SDIのFAaSTシステムは、半導体デバイス・ウェハーの製造プロセス管理と開発で使用される最新式で非接触の電気メトロロジー装置です。この強力な測定手法では、非接触表面電位プローブ法を照射/非侵襲表面帯電と組み合わせて用いることで、半導体ウェハー、誘電体、界面の特性を示す幅広いパラメータを高精度で測定ができ、また、専用の検査試験装置を製作することに伴うコストと時間を節約できます。

SPV測定は、「歴史的」な理由から、様々なシステムプラットフォームで利用できます。驚くほど小型設計のSPVセンサーがWT-2000マルチメトロロジープラットフォームに統合されており、シリコンウェハーの電気的特性の高精度な分析に貢献します。 

FAaSTシステムで採用されているSemilab SDIの特許取得済みデジタルSPV法は、シリコン中の重金属汚染(コンタミネーション)の非接触・非破壊測定において世界をリードする手法として確立されています。SPVでは、少数キャリア拡散長を低注入レベルで非常に高速・確実に測定できます。また、独自の活性化法と組み合わせることで、CuとFeの汚染を圧倒的な感度で特定できます。

小信号交流サーフェイス・フォトボルテージ(SPV)少数キャリア拡散長測定は、シリコンウェハーの鉄汚染と微細欠陥のモニタリングに使用される重要な診断法です。この手法は、結晶成長や、インゴットからウェハーへの加工、ウェハー洗浄の評価に使用されます。また、IC製造工場でも、ウェハー加工の主な段階中の鉄汚染のモニタリングや、加工装置の修理・メンテナンス後の再評価に使用されます。 

図4.少数キャリア注入とその後のキャリア拡散用のSPV照射

図4.少数キャリア注入とその後のキャリア拡散用のSPV照射

交流SPVメトロロジーでは、多波長光lK が、濃度プロファイルが異なる過剰少数キャリアをウェハー表面下に生成し、これが光透過深度z K(lK )から求められます。過剰キャリアは、拡散によって再結合と再分配が行われます。最終プロファイルは、zと、少数キャリア拡散長L=(Dtb1/2で決まります(D は拡散率、tbはバルク再結合ライフタイム)。鉄やその他の再結合センターへの感度は、tbから生じ、L-2が個々の再結合センターの濃度に比例する要素の和となるように拡散長に変換されます。したがって、汚染モニタリングはLを測定することで行われます。Fe、Cu、その他の再結合センターなどの各種汚染物質の個々の影響度は、それぞれの汚染物質の再結合活動を選択的に変えるウェハー処理の前と後に測定されたL-2を操作することで求められます。こうした処理はFeとCuに関しては既知であり、強照射および/または熱処理が含まれます。

図5.測定されたSPV信号と光透過深度からの拡散長(L)の抽出 図5.測定されたSPV信号と光透過深度からの拡散長(L)の抽出

 

 

特徴

  • 次の濃度の分離と定量的測定:
    • Fe濃度:検出限界108cm-3
    • Cu濃度:Cu=Cuペアの活性化から
    • Co濃度(エンジニアリングモードで)
  • ・低キャリア注入、一定フォトン束法
  • ・温度安定化デジタル照明(LED)
  • ・in-situ拡散長校正基準
  • ・可変強度デジタルデトラッパ
  • ・ベアウェハーと酸化Siウェハーの測定が可能
  • ・バルク少数キャリア拡散長を表面と裏面の再結合から真に分離できる世界で唯一のシステム
  • ・独自のL0定常状態拡散長測定
  • ・定常状態少数キャリア拡散長をウェハー厚の3倍まで正確に測定
  • ・非接触・非破壊式のため、製造に影響を与えない(エッジエクスクルージョンなしでSi全体をカバー、など)
  • ・in-situウェハー作製& Fe-B復元(アニーリングステーション)
  • ・製造での有効性が実証されている装置マッチング
製品ラインナップ

WT、FAaST

WT製品シリーズは、多数の異なる半導体材料特性評価を実行できる強力な卓上型測定プラットフォームです。ベースシステムには、電源、コンピュータ、オペレーティングソフト、XY測定ステージなど、特性評価を実行するために必要な間接機能がすべて含まれています。このシリーズは通常、マップを作成するために使用され、このマップ上でウェハーがプログラム可能なラスターでスキャンされます。

FAaSTメトロロジーには、次のようなSemilab SDI独自の世界最高の機能が含まれています。

  • 少数キャリア拡散長のデジタルサーフェイス・フォトボルテージ(DSPV)測定では、Siウェハー中のFeを1E8 atoms/cm3以下の驚きの感度で検出。
  • マイクロコロナ&ケルビンプローブフォース顕微鏡(KFM)を用いたパターンウェハー測定機能とマイクロスケールスクライブライン(SL)測定機能による誘電体と界面のコロナ-ケルビン特性評価。
  • すべての測定パラメータに対してウェハーマッピングが可能(特に、プラズマエッチング、イオン注入、あるいは可動イオン汚染で生じた電荷欠陥などの不可視欠陥の高スループットマッピング)。

Semilab SDIのFAaSTシステムの特長は次のとおりです。

  • それぞれのお客様のニーズに応じてカスタマイズできる柔軟な構成。
  • 幅広いプラットフォーム。範囲としては、測定オプションをすべて備え、現代のIC製造工場の300mm SEMI要件に準拠した全自動デュアル300mmロードポートシステムから、20mm×20mmほどの小型サンプルまで測定できる単一測定技術を用いた、大学やラボ環境に適した手動ロードシステムまで。

FAaST 350

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